応神天皇像。平安時代後期
「神像彫刻重要資料集成」では「僧形八幡坐像」という。
八幡神、神仏習合といえば、この神像が代表である。
八幡奈多宮調査
【調査日】
令和元年（2019）9月29日
【調査者】
伊東 史朗（和歌山県立博物館長）
有木 芳隆（熊本県立美術館）
中西 真美子（崇城大学）
萬納 恵介（熊本県立美術館）
【名称・員数】
應神天皇 １軀
【指定】
重要文化財
【所在】
八幡奈多宮
【形状】
円頂、髪際は彩色であらわす。耳朶不貫、三道刻出。衲衣を通肩に着す。左手を屈臂し、右手は膝上に差し出す。右足を上に趺坐する。
【材質・技法】
木造（ヒノキ） 彫眼 彩色
【品質構造】
木心を中央前方に籠める一材製。両手先、左膝先は別材矧ぎ付け。
肉身部は白色、頭髪は薄墨、眉・上瞼・黒目は墨描、唇は朱。衲衣は朱。
【法量】※単位㎝
本体
像高54.9 髪際高47.4 頭頂ー顎18.6 髪際ー顎12.2 面張11.5 面奥15.4 耳張14.5 耳朶張13.4 肩張26.3 胸奥（右）14.9 胸奥（左）15.3 臂張32.2 腹奥18.3 膝張（現状）36.3 膝奥27.8 地付張（左膝先材の矧目まで）36.9 地付奥26.8
【制作時期】
平安時代後期（12世紀）
【保存状態】
両手先、左膝先の一部、亡失。右耳朶の一部欠失。両足上部朽損。
【伝来】
『神像彫刻重要資料集成』第四巻では、名称を「僧形八幡神坐像」とする。
